身分証明書になるカード

身元を証明するための道具としてのカード

クレジットカードがお店で決済の道具として利用されるために最も重要なことは、そのカードを持っている人がそのカードの正規の所持人であるかどうかです。これはカード会社による本人認証の確認といいます。カード所有者からみればID(身分証明)を確認(証明)してもらったことになります。

クレジットカードを使う最大のメリットは、買い物の際にその場で現金が無くても買い物が出来るという事ですが、それはカード使用者をお店が信用したからではありません。あくまでも、クレジットカードをまず信用して、その上でその正規の所有者であることが確認されると、お店では現金で支払わなくても商品を渡してくれるのです。

国内で最も信頼できるＩＤカードは運転免許証ではないかと思います。社会生活を営む成人であれば、ほとんどの人が運転免許証を持っています。しかし、写真もついて完全に本人であることが確認できても、運転免許証で買い物することはできません。
　本人であったとしても支払いについての保証を運転免許証はしてくれないからです。

クレジットカードも、このIDカードとしての機能を持ちあわせます。というよりは本人に与えられた信用によって利用できるわけですから、クレジットカードはIDカードに後払いの信用が付加されたカードといった方がいいかもしれません。
ただしこの場合のIDカードとしての機能は、カード会社の加盟庖でだけ認められるもので、それ以外の場所ではそれほど意味がありません。

クレジットカードの場合、本人であるかどうかの証明には一般的にサインが用いられています。カード本体にされたサインと、買い物のときに伝票にするサインが一致して初めて本人であることが認められます。サインにはもちろん契約の証としての意味のほかに、IDを証明するという重要な機能もあるのです。また最近では、サインの代わりに暗証番号を本人認証に利用する取引が増えてきております。